第百二十四段

■ 原文

是法法師は、浄土宗に恥ぢずといへども、学匠を立てず、たゞ、明暮念仏して、安らかに世を過す有様、いとあらまほし。


■ 注釈

1 是法法師(ぜほうほうし)
 ・『徒然草』が執筆された時代の僧で歌人

2 浄土宗
 ・法然上人(第三十九段参照)を宗祖とする宗教。

参照:浄土宗 - Wikipedia


■ 現代語訳

是法法師は浄土宗の僧侶の中でも一目置かれる存在でありながら、学者ぶったりせず、一心不乱に念仏を唱えていて、心が平和だった。理想的な姿である。