2009-05-14から1日間の記事一覧

第百段

■ 原文久我相国は、殿上にて水を召しけるに、主殿司、土器を奉りければ、「まがりを参らせよ」とて、まがりしてぞ召しける。 ■ 注釈1 久我相国 ・久我通光(くがみちみつ)。太政大臣。歌人として多くの勅撰和歌集に入集。参照:久我通光 - Wikipedia2 殿…

第九十九段

■ 原文堀川相国は、美男のたのしき人にて、そのこととなく過差を好み給ひけり。御子基俊卿を大理になして、庁務行はれけるに、庁屋の唐櫃見苦しとて、めでたく作り改めらるべき由仰せられけるに、この唐櫃は、上古より伝はりて、その始めを知らず、数百年を…