第十七段

■ 原文


山寺にかきこもりて、仏に仕うまつるこそ、つれづれもなく、心の濁りも清まる心地すれ。


■ 注釈

1 心の濁り
 ・この世での欲求や煩悩。


■ 現代語訳

山寺にこもって、ホトケ様をいたわっていると「ばかばかしい」と思った気持ちも消え失せて、脳みその汚れをゴシゴシと洗濯してもらっている気分がする。