■ 原文
呉竹は葉細く、河竹は葉広し。御溝に近きは河竹、仁寿殿の方に寄りて植ゑられたるは呉竹なり。
■ 注釈
1 呉竹
・中国から渡来したので「唐竹」とも言う。別名を「ハチク」。
参照:ハチク - Wikipedia
2 河竹
・女竹、なよたけ、にがたけ。
参照:メダケ - Wikipedia
3 御溝
・御溝水の略で、宮中の庭園を流れる溝。ここでは、清涼殿の前にある溝。
参照:御溝水 - Wikipedia
4 仁寿殿
・清涼殿の西にある建物で、宴会、角力、御遊が開催される場所。
参照:仁寿殿 - Wikipedia
■ 現代語訳
呉竹は葉が細く、河竹は葉が広い。帝の御座所の池にあるのが河竹で、宴会場に寄せて植えられたのが呉竹である。